『The Jazz Theory Book』講読 – 1

投稿者: | 2021年8月15日

ひとり読書会。Mark Levine『The Jazz Theory Book』(ATN, inc., 1995→2004)をぼちぼち読んでいきます。毎日2~3章を目安に。まず一巡するのが目標。

ひとまず譜例は頭の中で鳴らしつつ進めるので後でピアノで復習必須。音源も聴く。

謝辞、著者の言葉、イントロダクション、ピアノについて、どれだけうまくなりたいか?、用語及びコード・シンボルについて、用語、特殊な業界用語、ミュージシャンのニックネーム

・Metronome All Starsの写真(1949)。>>Wikipedia
・優れたジャズのソロは「1%の魔法と99%の<説明できるもの><分析できるもの><分類できるもの><やればできるもの>」でできている。
・才能(耳、タイム感覚、フォーム感覚)、方向性(自分に合った音楽を常に聴いていること)、教育(教師、助言者)、向上心

Chapter 1 基礎理論

・インターヴァル=音程=メロディおよびハーモニーの構成材料=2つの音の間の距離
⇒譜例

・インターヴァルの転回
⇒メジャー→マイナー、マイナー→メジャー、パーフェクトはパーフェクトのまま、トライトーンはトライトーンのまま
⇒転回と移調
⇒イヤートレーニング重要 インターヴァルを歌ってみる

・トライアド

Chapter 2 メジャー・スケールとⅡ-Ⅴ-Ⅰ進行

・メジャー・スケールのモード
⇒アイオニアン→ⅠΔ、ドリアン→Ⅱ-7、ミクソリディアン→Ⅴ7
⇒変数は3rd、7th→コードのクオリティ(質)の決定

・Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ進行
⇒ヴォイス・リーディング
⇒⇒7thが半音下に解決し、次のコードの3rdになる

・サイクル・オブ5th
⇒全キーのⅡ-Ⅴ-Ⅰ進行暗記
⇒何かをすべてのキーで学ぶときにサイクル・オブ5thを使う

・ⅤのⅤ
⇒5度下のもうひとつのドミナント・コードに解決するドミナント・コード
⇒コードのルートがサイクル上を反時計回りに進む
⇒ルートレス・ヴォイシングの譜例

・Ⅰ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴ
⇒エオリアン→Ⅵ-7
⇒Ⅵはマイナー7thよりドミナント7thを演奏することが多い→Ⅱ-7に対して解決する進行感/マイナー7thコードよりもドミナント7thコードの方が豊かな音の変更の可能性がある

・Ⅲ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴ
⇒フリジアン→Ⅲ-7
⇒4つのコードすべてをドミナント・コードにリハーモナイズ(譜例)

・Ⅰ-Ⅱ-Ⅲ-Ⅳ
⇒リディアン→ⅣΔ
⇒Fリディアン・モードにはオルタ―ド・ノート(#4)が含まれる(→Chapter 3)
⇒メジャー7thコードが2小節連続する場合によく演奏される(上行/下行)
⇒転調のための偽終止的使用(譜例)

・Ⅰ-Ⅳ
⇒譜例

・ロクリアン・モードとハーフ・ディミニッシュ・コード
⇒ロクリアン→Ⅶ-7(♭5) / Ⅶハーフ・ディミニッシュ

・モーダル・ジャズ
⇒「少ないコード、多くのスペース」(cf. 『Kind Of Blue』)
⇒垂直的な考え方(コード)から水平的なアプローチ(スケール)へ

Chapter 3 コードおよびスケールの理論

・メジャー・スケール/メロディック・マイナースケール/ディミニッシュ・スケール/ホールトーン・スケール の4つでほとんどすべてのコード・シンボルを解釈できる

・スケールとコードは同じものを2つの異なった形で表したものにすぎない

・アイオニアン CΔ、ドリアン D-7、フリジアン Esus(♭9)、リディアン FΔ(#4)、ミクソリディアン G7、エオリアン A-(♭6)、ロクリアン B∅、ミクソリディアン Gsus

・D-7:Dドリアン・モード/G7:Gミクソリディアン・モード/CΔ:Cアイオニアン・モードを演奏する
⇒なぜ「D-7、G7、CΔに対してCメジャーを演奏する」と考えてはいけないのか

・アヴォイド・ノート=注意して用いる音
⇒協和(コンソナンス)と不協和(ディソナンス)→創造的な不協和の活用

・コードではなくキーを考える
⇒eg. Cリディアン・モード→CΔ(#4)→キーG
⇒モードの5thが半音下げられているのではなく、4thが半音上げられている

・Gミクソリディアン←Gsus
⇒4thがアヴォイド・ノートとしてサウンドしないⅤコード=susコード(G7とGsusの違い)
⇒susのヴォイシング(譜例)
⇒Leonard Bernstein(1940)「Some Other Time」とBill Evansの「Flamenco Sketches」でのヴォイシング

・スラッシュ・コード(→Chapter 5)
⇒susコードはⅡ-Ⅴ進行をひとつのコードに凝縮したようなもの→D-7/Gはsusコードの機能を表しているといえる

・susコードの普及
⇒John Coltrane ’Naima’、Herbie Hancock ’Maiden Voyage’、John Coltrane ’Mr. Day’、Hank Mobley ’This I Dig Of You’

・susコードでは3rdが4thに代わるわけではない。3rdと4th両方鳴ってもかまわない(譜例 Winton Kelly)

・「西洋音楽の歴史全体を見れば、それを不協和なインターヴァルの段階的な受容と特徴づけることができるでしょう」(p.43)

・Dsus(♭9)コードはキーB♭のフリジアン、または第3モードに基づいたもの
⇒R ♭9 4th 5th 7th の組み合わせが多い

・「これまでの説明をまとめると、キーCメジャーに基づくすべてのコード、CΔ、D-7、Esus(♭9)、FΔ(#4)、G7、Gsus、A-(♭6)、B∅は、同じCメジャー・スケールを共有するということです」(p.49)

◎次回p.50「Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ進行のマスター」から
◎一巡目はもっとざっくり読み進めてもよいのかもしれないが

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