読書Wikiから。
イエズス会の学問体系のスコラ学的―アリストテレス主義的特徴をまったく新規な数学思想を創造することをもって乗り越えようとしたデカルトの制度的―思想的背景を、フランスの小さな町のイエズス会の学院が提供した。
- そもそも「イエズス会」について
- 「イエズス会の学問体系」とは
- 「スコラ学的―アリストテレス主義的特徴」とは
もちろん一朝一夕でわかる話ではないのだが、地道に知識を入れていく。
1.「イエズス会」
→ とりあえずWikipedia
- 1534年にイグナティウス・デ・ロヨラを中心に創設されたカトリック教会の男子修道会。
- 世界各地に宣教を積極的に行なった。日本にカトリックをもたらした。
- 現在、六大陸の112カ国で活動する約2万人の会員がいる。
- 対抗宗教改革の観点。カトリック教会の内的刷新。
2.「イエズス会の学問体系」
→ とりあえずWikipedia
- 世界宣教の他に、ルネサンス後期のイエズス会の意義として、大学と高等教育機関の運営がある。
- 「ルネサンスの人文主義者が発展させた当時の新潮流である古典研究とカトリック教会で長年にわたって研鑽されてきたスコラ学を無理なく融合させたもの」
- 3. に関係する。
- 「信仰教育だけでなくラテン語・ギリシア語および古典文学、詩文、哲学、非ヨーロッパ語、科学、芸術の学習を課した。」
- この「科学」における「数学」の位置づけが、今読んでいる本で議論されていた。
- 「教育事業によってイエズス会はポーランドのようなプロテスタントが急速に普及していた地域をカトリックに回帰させることになった。」
3.「スコラ学的―アリストテレス主義的特徴」
要研究。概要だけ。
- 2.より、イエズス会の教育方針は「古典研究」と「スコラ学」である。
- ルネサンス人文主義における「古典」は古代ギリシア・ローマである。とりわけアリストテレスの著作はその教科書的・百科全書的性格から主流であった。
- cf. http://polylogos.org/books/kristeller8.html
- スコラ学 → とりあえずWikipedia
以上を踏まえて冒頭の読書メモに戻ると、要するにデカルトはイエズス会の教育方針の中で科学教育を受け、数学教育を受けたのだが、彼はやがて新しい数学によってイエズス会の学問体系を乗り越えようとした、ということである。ようやく自分が何を読んでいるのか腑に落ちた。