Tigran Hamasyan

投稿者: | 2021年7月13日

Tigran Hamasyanを改めて聴いている。

ティグラン・ハマシアン / Tigran Hamasyan【現代ジャズ辞典】
ティグラン・ハマシアン 2010年代作品 コンプリート・ガイド
アルメニア基礎データ|外務省

個人的には2017~18年頃よく聴いたと思う。2018年には来日しており、その辺で国内メディア上でも盛り上がりがあったのでちょっと懐かしいような気もしてしまうが、いわゆるジャズのトレンドとは違うところで作品を作っている人なので古びたという感じはあまりしない。

↓2013年のライブ。ドラマーの Nate Wood とアイコンタクトを取りながら変拍子のプログレッシブな楽曲を演奏する様子、あるいは Areni Agbabian のスキャット。

フォークロア的な要素をジャズとハイブリッドするスタイルで大きくアピールした。ジャズに限らずそういった流れがクローズアップされた時期だったと思う。

ティグラン・ハマシアンら4人が参加、神聖なアルメニア正教音楽がイーノ~バルトーク的に響き渡るECM発セッション作品 | Mikiki

↑2016年にECMからリリースしたアルバムの評。この「イーノ~バルトーク的」という形容がまさにという感じで、土着的なフォークロアが音響オリエンテッドな音作りと非常に相性がよいということなんだろう。

ハマシアンはピアノで、アルメニア、中央アジア、そして中東の多くの国で使われているサントゥールというハンマーで弦を叩いて音を出す楽器の弾き方もしている。[上掲Mikiki記事より引用]

これが一聴耳に残り、いつもどうやっているのだろうと思う。アルメニアと中東がつながる響きだが、上掲外務省のサイトの年表を見るとアルメニアはアラブによる支配の歴史が長い。そのわりに民族構成上はアルメニア系が98.1%を占めているというのも意外な気もする。「東欧」というイメージだったが地図を見るとトルコやイランに近い。

ピアノの演奏スタイルとしてはポリフォニックに展開する旋律的な構造、民俗的なモード、プログレッシブな変拍子、パーカッシブな音像を生かした跳ねるフレージングなどか。バンドセットもよいけどもソロもとてもよい。

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