某研究会見学聴講。
入浴を日々のルーティンにしているが、ぼちぼち湯冷めの心配をしないといけない季節の気配である。
どうもやる気が起きない。
NHK-FM聴き逃しチェック。
ジャズクラブ配信。本田珠也 3DAYS インプロ・ナイト:本田珠也(Ds)、菊地成孔(Sax,他)、坪口昌恭(Syn,efx,P)。配信の権利関係での不自由さを逆手に取ってブルース形式のアドリブスキャットで開始(あのスキャットが誰か(外国のプレイヤー)の演奏の完コピだったらさらに笑うところ)。拍はわりとくっきり刻まれているが節は自在に伸縮するし、速度も変わる。ドラムが下支えするリズムに菊地のサバールが絡んだり絡まなかったり(この「あえて絡まない」という選択がインプロでできるのは素晴らしいと思う)、シンセベースとシンセで一気にスペイシーアフロファンクに突っ込んだりと、展開様々。自分のその日の得物を選んで持参し、そのバリエーションの中から今できることを選び出して演奏する。アンサンブルというのは不思議なものだと思う。好き勝手にやっているようでいて、他人のソロや見せ場は潰さないなど、最低限の節度を感じた。インプロは自己模倣に陥るだろうという意見もあるが、今回は積極的に他のプレイヤーのフレージングやリズムを真似ることによって自己模倣に陥らず、ときにユーモラスですらある。
『音楽とは』クック、引き続き読む。ベートーヴェンにおける自己表出の問題をファン文化という用語に接続して現代的な文脈に載せてみせるなど、なかなかに大胆。
私のような注意散漫で関心がとっ散らかる人間にとって積読というのは一種の情報管理術である。関心が層になって物理的にある、そしていつでも手にとってページをめくることができる、という状態。買って読まずに結局売る、みたいな馬鹿なこともしているが、情報管理にコストを支出していると考えて納得しているつもりである。
Dietrich Fischer-Dieskau “Schubert : Winterreise”。