いろいろと異常な事態のため、なんとなく緊張がほぐれない。集中力もわかない。夕方風呂に入ってようやく気分が整う。
ニコラス・クック『音楽とは』。SNSで見かけて読むことにした。改めて論点整理+近年の議論のアップデート。とはいえわりと論点自体は追えているとも感じる。
ジャズクラブ配信。blacksheep:吉田隆一(Bs)、スガダイロー(P)、石川広行(Tp)。楽曲の構造的な特徴を分析的に聴きたくなるのはなぜだろうか。2ホーン+ピアノというトリオでアレンジの特徴がよく見える。2ホーンがユニゾンしたり、ときにカノン進行したり(2ホーンの追いかけっこから2ホーンのユニゾンとピアノの追いかけっこに変わったり)と、声部の様々なからみ方が、単にアレンジのギミックというよりは楽曲の構造的な軸になっており、作曲のモチベーションとして構造的な視点があるのだろうと思う。変拍子や12/8でのマルチリズムっぽいアプローチも楽曲として必然性が感じられる。スガのピアノは曲によって様々だが、シンプルなベースラインをリフで繰り返しながら右手が幾何学的なパターンの旋律を奏でたりする。マイナーのときにはECMっぽさが出たり、そこから一気にメジャーに開けてホーンを招き入れるところがあったりと、ストーリー展開がある。シンプルな左手とモーダルな右手、という組み合わせの叙情感が特徴的な響きになっていた。吉田のバリトンサックスは音域を活かしてレンジの広い演奏。低音域からフリークトーンまで多彩だが全体的にトーンは抑えめな感じで、こまかいフレージングに気を配っているのがわかる。石川のトランペットも同様。あまりダイナミックに吹くというよりは、抑えたトーンでフレージングを細かく正確に、という感じ。1stセット中心の配信があるとのことなのでまた見てみたい。
YUSUKE CHIBA – SNAKE ON THE BEACH – SINGS。新譜。とてもよかった。
9末向け作業、ぼんやりいろいろ案を浮かべてみているが、書いてみないとわからない。