「XXX Hanon」と称して様々なジャンルのピアノ基礎練習用教則本が出版されていて、いくつか持っている。
ハノンはスポーツでいえば素振りとか走り込みとかいうようなものだと思うので、多少弾けるようになったからやめてよいということはない。
『Salsa Hanon』という教本をSpotifyの”Salsa Classics”というプレイリストをランダム再生しながら黙々と弾くのがよい。普段使わない筋肉を刺激される感じである。
右手の親指と小指で1オクターブをつかみながらフレージングするトレーニングのパターンが多く、Salsaで頻出するパターンなのだろうけれども、これが案外きつい。きついということはこれまでやったことがないフレージングなのだから、むしろトレーニングのし甲斐があるというものである。
サルサ salsa 1960年代から70年代にかけてニューヨークのプエルト・リコ系移民のあいだで発展したダンス音楽。キューバのダンス音楽を基本に、プエルト・リコの音楽スタイルとジャズやロックの影響を加えて生まれた。〔新編音楽中辞典〕
これ以外にも諸説あるらしい。昔、ルンバとは? サルサとは? と音楽やらない友人に聞かれて説明しあぐねたことがあったなと思い出した。要はクラーベのパターンでしょ、というほど単純ではない。
Wikipediaにはいろいろと書かれているが出典が怪しい気もする。しかし1959年のキューバ革命でキューバとアメリカ合衆国が国交断絶し、ニューヨークからキューバ人の楽団が退出した結果、プエルト・リコ系のミュージシャンの楽団が主流となってサルサを生んだというのはダイナミックだなと思った。
ラテン・アメリカ史と絡めた近現代ラテン音楽論を学ぶとなると何から手を付ければよいのか。