サブスクのリコメンデーションでたまたま聴いた。Enrico Pieranunziは1949年ローマ生まれのピアニスト。[*1]「ヨーロッパ最高峰のピアニスト」とも称される。こういう端正でリリカルなピアノには常に憧憬がある。クラシックの素養の昇華のさせ方という点でも最近の自分の気分に非常にフィットする。
Jim Hallとデュオで “Our Valentines” という曲を演奏している。これは当然Bill Evansとの『Undercurrent』での “My Funny Valentine” を意識しているはずである。[*2] 私もこの硬質でキラッとした音色を自在にピアノで操れるようになりたいと思ってヴォイシングの勉強などしているがまだまだである。テンションノートの使い方、和声の音域、スプレッド/クローズドのバランス、クロマチックな音程関係、など。
*1 https://www.enricopieranunzi.it/
*2 https://pjportraitinjazz.com/reviews/20190824_4075/ 引用追記「言うまでもなく同作はエンリコが敬愛するビル・エヴァンス(p)と歴史的デュオ作『アンダーカレント』を残したホールとの、エンリコにとっての夢のプロジェクト。「オール・ザ・シングス・ユー・アー」や「枯葉」を変奏曲の素材にしてきたエンリコが、再び「マイ・ファニー~」を取り上げたのが興味深い。」