Vinicius Canta Anonio Carlos Jobim
Real Bookや黒本にもいくつかブラジル音楽の譜面が載っているが、ピアノで弾こうとするとどういうボイシングにすればよいかとか、旋律とベースラインの塩梅とか、いろいろ難しい。クローズドに弾くと密になりすぎて音がぶつかる和音が使われている場合など、どう弾くのがよいかと考える。
例えばボサノヴァならやはりギターをイメージして、低音弦のベースラインとその上の和声という形で理解するとよいように思う。実際にギターを弾く手をイメージして、手の動きの制約からリズムを考えるとか、そういうこともできるだろう。
あとは、やはり歌うことが前提で作られている楽曲を器楽曲に直す場合には、旋律をどうやって引き立てるかという観点から和音を間引いたり、いろいろ工夫がいる。
この盤はヴィニシウス・カンチュアリア(ヴィニシウス・カントゥアリア)によるアントニオ・カルロス・ジョビン作品の演奏を収録している。基本はアコースティック・ギターの弾き語り。1951年生まれなのでこの作品は64歳あたり。
http://www.hillstone.jp/artists/vinicius-cantuaria/
グートレーベルから出たアート・リンゼイのアルバム『曖昧な存在』で共同プロデューサーを務め、坂本龍一とも交流があったとのことである。いろいろとつながっている。