今日聴いた音楽から ~ 2023/11/10

投稿者: | 2023年11月11日

Thelonious Monk Quintet – 5 By Monk By 5 (1959)

たまたま聴いた。有名盤ではないにも関わらず、ウェブ検索するとネット通販サイトのレビュー等で日本語の感想文が散見されるので、なぜかなと思ったら、村上春樹が『セロニアス・モンクのいた風景』という書籍で取り上げた影響が強くあるらしい。村上春樹好きのひとが書く独特の文体。

Riverside Recordsから1959年にリリース。モンクの Riverside Records 期は名作を多数生み出した時期とされるが、その最後の一枚である。参加メンバーは Charlie Rouse (ts) と、その他はモンクと馴染みの薄い Art Taylor (ds)、Sam Jones (b)、Thad Jones (cornet)。この辺の機微を前出の村上春樹の文章では面白く描出しているらしい。モンクのスタイルでどう演奏するかをよく知っている C. Rouse と、独特のスタイルに戸惑うその他のメンバーの間のやり取りのようなことは、実際にあったのかどうか知らないが、ありそうな話ではある。

しかし、モンクの特異さというある種の伝説化された言説に無批判に乗っかってしまうのもどうかなという気はする。実際、偏屈な天才肌ではあったのだろうけれども。

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