1994年発表の今井美樹『A Place In The Sun』収録曲。作詞・今井美樹、作編曲・坂本龍一。
坂本はこの時期、フォーライフ・レコード内にグート・レーベルを設立し、そこからポップセンスと洗練された美意識が高い水準で混じり合った作品をリリースしはじめていた。『Sweet Revenge』『SMOOCHY』からは当時影響された人も多いはず。ちなみに今井美樹の本作もフォーライフ・レコードからの発売なのでレーベルメイトという関係でもある。
グート・レーベルがわりとあっさり終わったのは、事情は知らないが仕方ないかなという気もする。コント番組で道化のふりをするくらいは下手な文化人仕草としてどうにか許容したとしても、コメディアンの番組のエンディングで戦メリを独奏する姿はお世辞にも良い趣味とはいえなかった。坂本はYMO時代から、マス・イメージとの戯れ方については過分に挑発的で、それでいて決してうまいわけではないと思う。その辺についてちゃんと語ったインタビューなどあれば読みたい。