#author("2024-08-11T13:20:14+09:00","","")
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[[人文]]

* 書誌情報 [#z6ed5fbb]
吉田ルイ子, 『ハーレムの熱い日々』, 筑摩書房 (ちくま文庫), 1972/1978/2024

* 読書メモ [#l1df4ac5]

** 2024/08/12 [#if1317e8]
- 了。
- 60年代後半のNYのハーレムに居合わせて、そこで写真を撮ったという、その事実の面白さである。
- 白人に憧れて自らの黒人性を卑下していたNYの黒人が一転、黒人性を誇り、解放していこうとする方向に転ずる、この歴史的な番目が、内側から私的に記録されている。
- 思想性は強くない。
- 率直に述べられているように、白人と黒人の間で黄色人種としての自分自身のアイデンティティを模索する、ということが根幹にあり、それ故に過度な移入や思想的支持がなくとも、その場に共にあるというあり方が可能になっているのだと思う。
- 表面的には黒人性がテーマだが、裏テーマは(自らも含めた)女性性だと思う。
- 写真が審美的であるのは、過剰に内面性を求めないからだともいえるか。

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